吉見のいちご畑 横田農園 は、現在準備中です。
2015/09/16 05:26
農薬というとどんなイメージですか?
中国の冷凍餃子事件や輸入野菜の残留農薬事件などが思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。
なんだか危険な毒物・・というイメージもありますよね。
そんな農薬ですが、農薬の定義に含まれるのは実は化学物質だけではないんです。
農薬取締法という農薬の法律の中では、次のものが農薬とされています。
① 害虫や菌を殺す殺菌剤、殺虫剤
② 作物の成長を助ける成長促進剤や発芽促進剤
③ 害虫を食べてくれる天敵
つまり、害虫や菌を殺すために使うなら、たとえそれが食用油であろうと、でんぷんであろうと、
さらにはハダニを食べてくれるカブリダニであろうと、全部「農薬」なわけです。
化学物質以外のものもたくさん含まれているわけです。
「でも・・もちろん化学物質も含まれるんでしょ?それは大丈夫なの?」
答えは・・・大丈夫、安全です。
農薬として売ったり作ったりするときは、それを農薬として国に登録してもらわなくてはいけませんが、
登録するときには非常にたくさんの試験を行わなければいけないのです。
たとえば・・・本当に害虫を防除してくれるか、作物に悪い影響は及ぼさないか、人に対する毒性はないか、
環境に対する影響はないか・・・などなど。
(この試験がとてもたいへんなので、新しい農薬を登録するのに10年にわたる歳月と数十億円という経費がかかるといわれています)
その試験結果は国の機関に厳しく検査されたのち、農薬として登録するかどうかが決められます。
(最近では昔使われていたような毒物をベースとした農薬は登録が失効し、使われなくなっているようです。)
それぞれの農薬には「使用方法」、つまりどのくらいの量を、何回、作物のどの成長段階で使ってよいかなどが決められていますが、
この使用方法を守っていればその農薬が人や作物、環境に害を及ぼすことはないのです。
「でもやっぱり、農薬なんて使わないに越したことはないんじゃないの?」
確かに農薬を使わなくても作物が元気においしく育ってくれるなら、それが一番です。
農薬をなるべく使わなくてもいいように、当園では様々な取り組みをしています。
たとえば、防虫ネットを使うこともその一つです。
また、真夏にビニールで土を覆い、土の中を高温にして土中の雑草の種や病害虫を殺してしまう「太陽熱消毒」も行っています。
太陽熱消毒を行った後に野菜の種をまき、さらに防虫ネットをかけると、本当に低農薬で栽培することができます。
↑ この写真で左側が太陽熱消毒を行ったところ、右側は行っていないところです。
左側は野菜苗がきれいに並んでいて雑草が全くないですよね。右側はものすごく雑草が生えています。
太陽熱消毒をすると、これほど効果があるのです。
このように農薬の使用は必要最低限に抑えていますが、それでも若干虫が出てしまうことがあります。
そんなどうしても農薬を使わなくてはいけないときでも、できるだけ皆様が安心して野菜を食べることができるように、
食品添加物をベースとした農薬や、有機JASで使用が認められた農薬を使うようにしています。
次回に続く・・・
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